聖ドミニコ学園小学校|富士チャイルドアカデミー

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私学の安全対策

聖ドミニコ学園小学校

@.当日の対応

地震発生の14時46分、3〜6年生はちょうど6時間目が終わって終礼を行っているところでした。殆どの児童が担任とともに教室にいたことは幸いでした。訓練通り、揺れと同時に机の下に潜り、収まるのを待ちました。
 交通機関が止まったというニュースを受けて下校待機が決まり、それぞれ教室で担任の先生と過ごしました。専科教員は校内を巡回し、児童の無事と校舎の安全を確認しました。
 強い揺れに涙した子もいましたが、教員のゆったりと落ち着いた対応と言葉がけで、パニックは起こりませんでした。おかげで子どもたちから「今日は先生がお母さんだね」と話してくれるなど、和やかな雰囲気になりました。
 全校向けに一斉配信システムで下校待機の連絡をし、お迎えをお願いしました。

 1〜2年生にとっては、下校スクールバスを降りた直後のことでした。用賀・上野毛・成城学園前の各駅に教師が急行しました。
 用賀駅方面では、まだ電車に乗っていない子はガードマンと一緒に駅ビルの安全な場所に避難した後、迎えのスクールバスで学校に戻りました。すでに電車に乗っていて緊急停止した車内に残された子もいましたが、居合わせた卒業生が二子玉川駅で声をかけ、学校まで一緒に徒歩で戻りました。(この子どもたちは元気よく「ただいま!」と言って校舎に入ってきました。
 上野毛方面では、すでに車内にいた子どもたちは、迎えに来ていた保護者の機転で、十数名が一緒に尾山台小学校に一時避難しました。体育館で待たせていただき、迎えのスクールバスで学校に戻りました。改札で戸惑っていた子どもたちを、近くに住む前教頭がすぐに保護しました。
 成城方面では、同じく迎えに来ていた保護者の機転で、カトリック成城教会に一時避難した後、迎えのスクールバスで学校に戻りました。
 どの方面も、2年生が1年生の手本となり、しっかりと守りました。日ごろから交通委員として下級生の面倒を見ている縦割り活動が、低学年バスでも生かされました。

 聖ドミニコ学園では毎年1回、緊急時児童引取訓練を行っています。東海大地震の恐れがあるとして地震予知連絡会(内閣府)の招集が報道された場合、鉄道の運行や道路が大幅に規制される以前に、学校からの連絡がなくても問い合わせすることなく園児・児童を保護者が迎えに来る、というものです。校内では下校準備を始め、保護者はすぐに迎えに出る訓練をしてきました。
 緊急一斉配信システムを導入してからは、お迎えをお願いする連絡を訓練ごとに配信していますが、原則は変わりません。

 ほどなくして保護者の迎えが始まり、訓練の通りに昇降口と各教室で名簿に記入しながら確認をして、児童を引き取っていただきました。学校周辺は穏やかでしたが、鉄道が動かず、幹線道路が大渋滞していたため、保護者の皆さんは大変だったことでしょう。学校では24時間対応でお迎えを受け付けました。
回線輻輳のために一斉配信が届かない場面があったことから、小学校・中高それぞれに、配信内容を学園HPに掲載しました。

 17時過ぎ、倉庫からペットボトルと乾パン、毛布が運び出され、各所に配給されました。19時過ぎには、給食室の厨房で備蓄米を用いた炊き出しが行われ、温かい食事を取ることができました。また、卒業生による鶏の唐揚げなどの差し入れもあり、ありがたいことでした。
 食後は宿泊の準備を進めました。制服から体操服に着替え、アルミパックの毛布を開いて、絨毯敷きの図書室、床暖房の多目的室に分かれての宿泊になりました。
 小学生から高校生まで、宿泊したのは約130名。教職員は95%が宿泊し、夜通し交代でお迎えの対応にあたりました。翌朝も炊き出しが行われ、午前10時過ぎに全ての児童生徒の引き取りが終わりました。

A.翌日からの対応・連絡

児童引き渡しが完了し、落ち着いてから改めて校舎内外の点検を行いました。屋上の一部で金具が取れていた他には被害はないことが確認されました。
 13日(日)午後に協議を行い、余震の可能性や交通機関の混乱などの懸念から、小学校は14・15の両日を休校とし、13日夕方に一斉配信システムで各ご家庭に連絡をしました。
 その後、計画停電や鉄道各社の運行本数削減などのニュースがあり、安定した学校生活が望めないと判断、修了式まで全て休校とし、卒業式のみ予定した18日に行うこととしました。
 通常の3学期からそのまま春休みに入ってしまったため、子どもたちの荷物などを片付けるなど、新学期に向けての準備はできませんでした。しかしながら、登校日を設けるには懸念される点が多いことから、思い切って4月始業式に旧クラスから新クラスへの引っ越し作業を行うこととしました。
 地震当日から春休みまでの経緯を説明し、以後の予定をお伝えするには一斉配信システムは不向きなので、プリントを用意して全家庭に郵送しました。併せて、スクールカウンセラーが「自然災害が起きた時の心のケア」について保護者に伝えるプリントを同封しました。

B.保護者を最も安心させた対応

地震当日、各方面で子どもたちを一時避難場所に守り導いた保護者の機転と連携に心から感謝しています。すぐに教職員が現場に急行したことや、いったん下車させたスクールバスがもう一度一時避難場所まで迎えに行ったことなどに、感謝の声が寄せられました。また、残留宿泊時に給食室の炊き出しがあったこと、卒業生による差し入れが行われたことなどにも感謝の声が寄せられました。
 郵送されたプリントを読み、すぐにメールで安堵の気持ちを伝えて下さったご家庭もありました。特に、カウンセラーからの「心のケア」助言プリントはすぐに役立ったと好評でした。

C.安全対策について

阪神大震災を契機として学園では校舎を建て替え、2001年に竣工しました。すべての施設が滞りなく稼働できたことは安心でした。いつでも最寄り駅まで迎えに出ることのできるスクールバス、いつでも炊き出しが可能な厨房がある給食室が心強い存在です。
 そして今回、子どもたちを守るのは、システムではなく「人」なのだと改めて思いました。そこにいるすべての子どもたちをわが子同様に守ってくださった保護者の方、級友を引き受けて安全に送り届けてくださった保護者の方。見知らぬ駅で戸惑う子どもたちに声を掛け、学校まで送ってくれた卒業生。温かい食事をと差し入れてくれた卒業生。担当の有無にかかわらず進んで現場に急行する教員。最後の一人が引き取られるまでともに過ごしてくれたバス運転手や給食スタッフをはじめとする職員。正門で夜通し対応してくれた守衛さん。
 このほかに、後援会(一般でいうPTAにあたる)の役員が「お手伝いすることはありませんか」とお電話くださったり、「近くを通りかかったので」と言いながら作業を手伝ってくださったり、「皆さん大丈夫ですか」と会長が来てくださったりしました。
 お迎えに来た保護者が開口一番、「学校で待機するという知らせに、それなら大丈夫と安心しました」とお話しくださったときの笑顔、駅から「ただいま!」と言って帰ってきた子どもの朗らかな声が心に残りました。
 相手を大切にするために自分を生かし、祈りとともに具体的な行動に移せる「ドミニコファミリー」そのものが、最も強く温かい「安全対策」なのでしょう。

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