東京農業大学稲花小学校 校長 夏秋啓子先生|富士チャイルドアカデミー

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校長インタビュー

東京農業大学稲花小学校 校長 夏秋啓子先生

東京農業大学稲花小学校の夏秋啓子校長先生にお話を伺いました。

 ■開校から2年間が経ちました。新しい小学校の、記念すべき初代校長というお役目について、どのような気持ちでお引き受けになられたのでしょうか。

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長年、東京農業大学の教授として教育・研究に取り組んできましたので、小学校の校長の就任依頼には驚くばかりでした。大学の教員でありながら、小学校の校長をどのように両立していくのか、自分にそれが本当にできるのかなど、色々と悩みました。それでも依頼を引き受けたのは、2つの理由からです。

一つは、東京農業大学では、国際食料情報学部の教員であるとともに、副学長の任に就いていたことから、大学全体を見回す機会がたくさんあったことです。施設や人材、またはWebシステムなど、小学校の教育や運営に応用、発展できることが、実にたくさんあると感じました。

もう一つは、東京農業大学の学生が研究に取り組む姿を見ていて、やはり科学において必要とされる探究心や論理的な思考力、またはコミュニケーション力といったものは、とても大切なことだと常々思っていたことです。子どもたちが小さいうちからそれらを育む環境を作ることができるなら、それはとても素晴らしいことだと思いました。

この2つの理由から、初代校長の任を引き受けるに至りました。

 

■小学校1年生~2年生の子どもの成長を見て、今、何を一番感じていらっしゃいますか。

 

2年間といっても、その半分以上はコロナ禍のなかです。長期の臨時休校もありました。それでも、2年前には「幼稚園や保育園を卒業したばかり」だった1期生の子どもたちが、その1年後には2期生を迎え、上級生としての自覚が芽生えはじめました。特に友人との関わり方や、学びに対する姿勢などが、とてもしっかりとしてきました。

また、初めて見る生き物、初めて食べる食材、初めて学ぶことにも物怖じをせず、興味を持って積極的に取り組む子がとても多いところが、良いところだと感じています。

 

■小さい頃の2年間の成長は本当に大きいですよね。

 

その通り、子どもは変わりますね。1年生の時は、やや行動が粗暴だったり、逆におとなしすぎて「あれ、大丈夫かな?」と思った子でも、2年生が間もなく終わる今、大きな成長を見せてくれています。周りの大人は、子どもの発言や行動に一喜一憂して、「この子はダメなんじゃないか」とか、逆に「この子は天才なんじゃないか」とか思ってはいけないのだと、改めて感じます。

また、特に低学年のうちは、保護者の関わり方もより重要です。小学校生活では小さなトラブルはたくさんあります。友だちにいたずらをした、された、廊下でぶつかった、転んでひざをすりむいた、など。それらを「成長の一段階」だと受け止めていただければよいのですが、「わが子は悪くない。相手が悪い」と保護者が状況を無理に正そうとすると、子どもの成長の機会をも奪いかねません。落ち着いて、広い視野をもって子どもを見守れるご家庭の子は、やはり落ち着いて育つものと思います。

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 ■3回目の入試を終えて、入試のあり方について新たに思われることがありましたら教えてください。

 

3期生の入学試験は、感染防止策を踏まえ、内容やタイムスケジュールを従来と変更せざるを得ないところもありました。でも、オンラインで行った親子面接などは、オンラインゆえのメリットもたくさん感じましたし、ペーパーテストの出題内容や試験当日の流れなども、3回の実施でかなり整理されてきたと思います。本校の入試においては、元気な子であっても、おとなしい子であっても、入学後ほかのみんなと一緒に、前向きな小学校生活を送れるか、それを支えられるご家庭か、というところを一番重視しているのは、第1回の入試から変わらないですね。

 

■これからの4年間、子どもたちをどのような方向に導いていきたいとお考えでしょうか。

 

上級生になると「学力」について、より強く問われることになると思っています。しかし、分かりやすいペーパーテストの点数だけでなく、その「底力」になっているものがしっかり育っているかどうか、これを見極めなくてはいけません。特殊でテクニカルな知識よりも、身に付けてほしい力が全員きちんと修得できているかを、大切にしていきたいですね。

 

■先生がお話の中で、コミュニケーション力の大切さを強調されていたのが印象的でした。

 

研究者の世界でも、今はどんなに天才でも、一人では研究できない時代と言われており、どんな研究でもチームを率いて行われます。会社運営をされている方もチーム管理力が必要でしょうし、家庭においても、家族とうまくやっていかなければ幸せにはなれません。人生で「成功」するだけではなく、「幸せ」になるためには、他の方との関係が上手く築けることが不可欠です。言葉の能力で築く方もあれば、共感力で築く方もあるでしょう。いずれにしても言語能力はとても大事だと思っています。

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■プライベートな質問になります。ご多忙の日々と存じますが、健康維持のためになにかなさっていること、心掛けていることがありますか。

 

私は「なんでもやってみよう」ということを、いつもモットーにしています。良いことがあっても悪いことがあっても、気持ちだけは常に前向きです。その前向きを支えてくれるのが、平凡ですが「食事はしっかり食べる」ということですね。心と身体と食べ物は、全部一つにつながっています。大学副学長を兼務している今でも、週に3回は小学校の給食を食べています。農大稲花小の給食は美味しくて身体に良いので「給食を食べていれば安心!」と思っています。

 

 本日はお忙しい中、インタビューにお答えいただきありがとうございました。

インタビュアー 富士チャイルドアカデミー 前 宏美

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